代謝療法 (内臓・代謝系システムの機能性の査定に基づいた栄養療法)
1. 総合血液化学分析(広範囲における血液検査での分析)
血液検査を上手に利用すれば、身体の現状が、既に病理と呼ばれる範囲に達しているのか、それともそこ迄はいってはいないが、既に近づいた所に位置しているのか、それとも健康で身体が上手く機能している所に位置しているのかといった様な、沢山の情報を得る事ができます。総合血液化学分析ほど、より効率的な検診方法は他には無いでしょう。一般的な総合血液化学分析では、血糖値、貧血の有無、鉄分の過少過多、赤血球・白血球・血小板の状況、腎臓機能、電解質の状況、肝機能、骨の健康、たんぱく質の消化、甲状腺、心臓系の危険度など、身体内の状況を幅広く洞察することができます。
しかし、昨今の現実は、この様な広い範囲において血液検査をオーダーしてくれるドクターは本当に一握りしかいないでしょう。これは、まず第一に、保険による制限、またそれに加えて、予防医学と健康状態を最適化するという概念が、西洋医学一般には、無いからでしょう。
患者さんのヒストリーや各個人の状況にもよりますが、下記は、私が一般的に最低限患者さんの客観的現状として知りたい総合血液検査の項目です。
- 完全血球算定+ 血小板 (RBC, Hematocrit, Hemoglobin, MCV, MCH, RDW, WBC)
- 総合代謝パネル (Glucose, Uric acid, BUN, Creatinine, eGFR, Na+, K+, Cl-, CO2, Phosphorus, Total protein, Albumin, Globulin, Total Bilirubin, Alkaline Phosphatase, LDH, AST, ALT, GGT, Iron & TIBC, LDL, HDL, VLDL, Total Cholesterol, Triglycerides)
- 拡張甲状腺パネル (TSH, Total T4, Total T3, Free T3, Free T4, T3 uptake, Reverse-T3, TPO Ab, TGB Ab, FTI)
- ビタミンDと炎症性マーカー(Vitamin D 25-OH, Homocysteine, C-Reactive Protein High Sensitivity)
- その他のバイオマーカー(Ferritin, Magnesium, Hemoglobin-A1, Fibrinogen Activity, Iron Saturation)
血液検査を上手に利用すれば、身体の現状が、既に病理と呼ばれる範囲に達しているのか、それともそこ迄はいってはいないが、既に近づいた所に位置しているのか、それとも健康で身体が上手く機能している所に位置しているのかといった様な、沢山の情報を得る事ができます。総合血液化学分析ほど、より効率的な検診方法は他には無いでしょう。一般的な総合血液化学分析では、血糖値、貧血の有無、鉄分の過少過多、赤血球・白血球・血小板の状況、腎臓機能、電解質の状況、肝機能、骨の健康、たんぱく質の消化、甲状腺、心臓系の危険度など、身体内の状況を幅広く洞察することができます。
しかし、昨今の現実は、この様な広い範囲において血液検査をオーダーしてくれるドクターは本当に一握りしかいないでしょう。これは、まず第一に、保険による制限、またそれに加えて、予防医学と健康状態を最適化するという概念が、西洋医学一般には、無いからでしょう。
患者さんのヒストリーや各個人の状況にもよりますが、下記は、私が一般的に最低限患者さんの客観的現状として知りたい総合血液検査の項目です。
- 完全血球算定+ 血小板 (RBC, Hematocrit, Hemoglobin, MCV, MCH, RDW, WBC)
- 総合代謝パネル (Glucose, Uric acid, BUN, Creatinine, eGFR, Na+, K+, Cl-, CO2, Phosphorus, Total protein, Albumin, Globulin, Total Bilirubin, Alkaline Phosphatase, LDH, AST, ALT, GGT, Iron & TIBC, LDL, HDL, VLDL, Total Cholesterol, Triglycerides)
- 拡張甲状腺パネル (TSH, Total T4, Total T3, Free T3, Free T4, T3 uptake, Reverse-T3, TPO Ab, TGB Ab, FTI)
- ビタミンDと炎症性マーカー(Vitamin D 25-OH, Homocysteine, C-Reactive Protein High Sensitivity)
- その他のバイオマーカー(Ferritin, Magnesium, Hemoglobin-A1, Fibrinogen Activity, Iron Saturation)
2. 尿検査
尿検査は、尿路感染や腎臓結石、肝疾患など、様々な状態を検診するのに大変役立ちます。一般的には、糖尿病や高血圧の状況をモニターするのにも良く使われます。
尿検査は、尿路感染や腎臓結石、肝疾患など、様々な状態を検診するのに大変役立ちます。一般的には、糖尿病や高血圧の状況をモニターするのにも良く使われます。
3. 副腎(ストレス)ホルモンと性ホルモンの検査
副腎ホルモンの代表格であるコーチゾルを、起床してから就寝に入るまで、どのように分泌しているのか、また、副腎ホルモンの二番格的存在のDHEAをどれくらい分泌しているのかを検査する事で、副腎の機能を査定します。これにより、ストレスに対してあなたの身体が生理学的に、どの様に反応しているかを評価することができます。また、性ホルモンも加えて検査する事によって、PMS(月経前症候群)、更年期などによくある不快な症状の原因を見つけ出し、快適な生活を取り戻す為の対策を立てるのに非常に役に立ちます。男性の更年期についても、勿論、同様に検査を行うことができます。
副腎ホルモンの代表格であるコーチゾルを、起床してから就寝に入るまで、どのように分泌しているのか、また、副腎ホルモンの二番格的存在のDHEAをどれくらい分泌しているのかを検査する事で、副腎の機能を査定します。これにより、ストレスに対してあなたの身体が生理学的に、どの様に反応しているかを評価することができます。また、性ホルモンも加えて検査する事によって、PMS(月経前症候群)、更年期などによくある不快な症状の原因を見つけ出し、快適な生活を取り戻す為の対策を立てるのに非常に役に立ちます。男性の更年期についても、勿論、同様に検査を行うことができます。
4. 検便による腸内環境の検査
この分析では、回虫などの寄生虫や、そういった微生物の卵、体内寄生アメーバ、真菌、潜血、Cディフィシル毒素などの有無を見分けます。懸念される事は、腸内に通常存在していても特に問題のない微生物が大量に増殖し過ぎていたり、また、本来存在するべきでない微生物が存在している場合です。いづれにしても、そういった場合というのは、腸内における主要な生理学的作用が、正常から逸脱した状態であることへの合図なのです。まさに、これは、自己治癒能力に足かせが掛かっている箇所の一つであり、言い換えれば、自己治癒能力を十分に再稼動させる為の大支援が必要であろう身体箇所であるという事なのです。
例えば、そういったケースの中の一例としての、ピロリ菌は、比較的頻繁に見つかるバクテリアです。ピロリ菌の感染が認められる人でも、症状が殆ど無い場合もありますが、胃炎、胃潰瘍、胃ガンを引き起こす直前の原因にもなりますので、ピロリ菌の退治と併せて、ピロリ菌が居座りにくい環境に胃腸内を変えていく事が根本的な望ましい対策です。
この分析では、回虫などの寄生虫や、そういった微生物の卵、体内寄生アメーバ、真菌、潜血、Cディフィシル毒素などの有無を見分けます。懸念される事は、腸内に通常存在していても特に問題のない微生物が大量に増殖し過ぎていたり、また、本来存在するべきでない微生物が存在している場合です。いづれにしても、そういった場合というのは、腸内における主要な生理学的作用が、正常から逸脱した状態であることへの合図なのです。まさに、これは、自己治癒能力に足かせが掛かっている箇所の一つであり、言い換えれば、自己治癒能力を十分に再稼動させる為の大支援が必要であろう身体箇所であるという事なのです。
例えば、そういったケースの中の一例としての、ピロリ菌は、比較的頻繁に見つかるバクテリアです。ピロリ菌の感染が認められる人でも、症状が殆ど無い場合もありますが、胃炎、胃潰瘍、胃ガンを引き起こす直前の原因にもなりますので、ピロリ菌の退治と併せて、ピロリ菌が居座りにくい環境に胃腸内を変えていく事が根本的な望ましい対策です。
5. 代謝検査
この検査では、1)インジカン 2)過酸化脂質 3)尿胆汁酸硫酸塩のレベルを測定します。何だか、難しそうで、聞きなれない用語ですが、検査自体はとても簡単で、ほんの少しの尿を採取するだけです。
インジカンとは: たんぱく質の消化力の査定に使われますが、一般的な消化代謝力の把握として利用します。
過酸化脂質: フリーラジカル等の酸化物質による障害の度合いの査定です。抗酸化物質の摂取の必要性や根本の問題の追及をするのに大変役立ちます。
尿胆汁酸硫酸塩: 肝機能を数字で直接的に測る検査です。肝機能の回復は慢性疾患脱却の重要な一過程です。
この検査では、1)インジカン 2)過酸化脂質 3)尿胆汁酸硫酸塩のレベルを測定します。何だか、難しそうで、聞きなれない用語ですが、検査自体はとても簡単で、ほんの少しの尿を採取するだけです。
インジカンとは: たんぱく質の消化力の査定に使われますが、一般的な消化代謝力の把握として利用します。
過酸化脂質: フリーラジカル等の酸化物質による障害の度合いの査定です。抗酸化物質の摂取の必要性や根本の問題の追及をするのに大変役立ちます。
尿胆汁酸硫酸塩: 肝機能を数字で直接的に測る検査です。肝機能の回復は慢性疾患脱却の重要な一過程です。
6. 腸漏れ検査(リーキーガットの検査)
数々の研究のお陰で、免疫系が起こす、好ましくない体内での反応の多くの原因が、胃腸管から始まっていることがはっきりと解っています。胃腸管の異常のせいで、腸の内壁を覆う粘膜(バリアとして働いている)が弱まり、未消化のタンパク質などが腸の内壁下に流れる血管へと通過してしまうことにより、免疫系に多大な影響をもたらすのです。免疫系は未消化のタンパク質を外敵と勘違いして、過剰に作用し、好炎症性(炎症を誘発する)の化学物質を体中に駆け巡らせ、抗体を造り始めます。その結果として、腸の内壁を覆う粘膜の更なる弱化、腸漏れの更なる悪化、また、更に未消化のタンパク質がもれ易くなり、更なる免疫系の過度な反応が起こるといった、悪循環の連続が始まります。自己免疫反応に悩む人には、この腸漏れが非常に高い確率で存在するでしょう。
数々の研究のお陰で、免疫系が起こす、好ましくない体内での反応の多くの原因が、胃腸管から始まっていることがはっきりと解っています。胃腸管の異常のせいで、腸の内壁を覆う粘膜(バリアとして働いている)が弱まり、未消化のタンパク質などが腸の内壁下に流れる血管へと通過してしまうことにより、免疫系に多大な影響をもたらすのです。免疫系は未消化のタンパク質を外敵と勘違いして、過剰に作用し、好炎症性(炎症を誘発する)の化学物質を体中に駆け巡らせ、抗体を造り始めます。その結果として、腸の内壁を覆う粘膜の更なる弱化、腸漏れの更なる悪化、また、更に未消化のタンパク質がもれ易くなり、更なる免疫系の過度な反応が起こるといった、悪循環の連続が始まります。自己免疫反応に悩む人には、この腸漏れが非常に高い確率で存在するでしょう。
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7. グルテンに対する免疫反応検査
グルテン(Gluten)は、小麦、大麦、ライ麦などの穀物などの胚乳から生成されるタンパク質の一種のことです。グルテンの摂取と慢性疾患には、無視することのできない関連性がある事が数々の研究で既に明らかになっています。米国では、食品売り場でグルテン・フリー(グルテンを含んでいない)と表示された食品がここ10年でどんどん増えています。
各個人によってその差はあるものの、グルテンに対して免疫が反応する人が、それを食べ続ければ、自己免疫疾患を引き起こす可能性が格段に上昇することがわかっています。
アメリカで権威のある胃腸病学ジャーナルにおいても、「セリアック病で無い人にとっても、グルテンの摂取は胃腸系の機能障害を生じさせることがある。」との報告が出ています。
グルテン(Gluten)は、小麦、大麦、ライ麦などの穀物などの胚乳から生成されるタンパク質の一種のことです。グルテンの摂取と慢性疾患には、無視することのできない関連性がある事が数々の研究で既に明らかになっています。米国では、食品売り場でグルテン・フリー(グルテンを含んでいない)と表示された食品がここ10年でどんどん増えています。
各個人によってその差はあるものの、グルテンに対して免疫が反応する人が、それを食べ続ければ、自己免疫疾患を引き起こす可能性が格段に上昇することがわかっています。
アメリカで権威のある胃腸病学ジャーナルにおいても、「セリアック病で無い人にとっても、グルテンの摂取は胃腸系の機能障害を生じさせることがある。」との報告が出ています。
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8. グルテンと交差反応する食物に対する免疫反応検査
グルテンが自分に対して問題があると判った場合、グルテンを含まない食事(グルテンフリー・ダイエット)に移行することは大変重要なのですが、その場合、多くの人が、グルテンを含まないとされている穀類をその代わりとして食事に取り込み始めます。しかし、グルテンを含まないとされているものでも、人によっては、グルテンを摂取した場合と似たような反応を起こすことがよくあります。そういった物をグルテンと交差反応する食物と呼びます。そういった食べ物は、グルテンとは呼ばれなくても、その成分の構造がグルテンとよく似たものであったりするので、過敏な免疫はそういったものにも反応を示してしまうことがあるのです。グルテンに免疫が反応し、グルテンフリー・ダイエットを実行しているが、何だか、効果が見えてこない人には、とても意味のある検査です。
グルテンが自分に対して問題があると判った場合、グルテンを含まない食事(グルテンフリー・ダイエット)に移行することは大変重要なのですが、その場合、多くの人が、グルテンを含まないとされている穀類をその代わりとして食事に取り込み始めます。しかし、グルテンを含まないとされているものでも、人によっては、グルテンを摂取した場合と似たような反応を起こすことがよくあります。そういった物をグルテンと交差反応する食物と呼びます。そういった食べ物は、グルテンとは呼ばれなくても、その成分の構造がグルテンとよく似たものであったりするので、過敏な免疫はそういったものにも反応を示してしまうことがあるのです。グルテンに免疫が反応し、グルテンフリー・ダイエットを実行しているが、何だか、効果が見えてこない人には、とても意味のある検査です。
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